「うちの店、外国人のお客さんが全然来ないんだよね」
そんな声を、観光地に近い飲食店のオーナーさんからよく聞きます。実は、その原因は料理の質や立地ではなく、「見つけてもらえていない」ことにある場合がほとんどです。
2026年現在、訪日外国人の飲食店探しの方法は、数年前とは大きく変わっています。本記事では、外国人旅行者がどうやって「今夜のお店」を決めているのかを解説し、予算をかけずに始められる集客術をお伝えします。
旅行前と旅行中で変わる訪日客の「飲食店の探し方」
まず知っておきたいのは、訪日客の情報収集には「旅行前」と「旅行中」の2つのフェーズがあるということです。
旅行前(計画段階)は、InstagramやTikTok、YouTubeが主役です。行きたい国や地域のハッシュタグで検索し、魅力的な料理写真や動画を見つけて「行きたいリスト」に保存する。特に欧米からの旅行者は、出発前にSNSとGoogleで候補店をリスト化する傾向が強いとされています。
旅行中(現地での検索)は、Googleマップが圧倒的に強いです。「ramen near me」「sushi Kyoto」といった検索で、現在地から近い店を探します。ここで重要なのは、Googleマップに表示される情報の質。写真が充実しているか、口コミ評価は高いか、営業時間は正確か。これらが来店の決め手になります。
つまり、SNSで「知ってもらう」、Googleマップで「選んでもらう」。この2段階を押さえることが、インバウンド集客の基本フレームワークです。
今日からできるインバウンド集客5つの施策(予算ゼロからOK)
大掛かりなシステム導入は不要です。まずは以下の5つから始めてみてください。
1. Googleビジネスプロフィールを多言語で整備する
Googleマップの情報は、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)から管理できます。まだオーナー登録をしていない場合は、今すぐ登録しましょう。店名、営業時間、メニュー、写真を正確に掲載し、可能であれば英語の説明文も追加します。口コミには英語でも返信すると、海外ユーザーからの信頼度が格段に上がります。
2. Instagramに英語ハッシュタグをつけて投稿する
料理の写真を撮ったら、日本語のハッシュタグに加えて英語のハッシュタグも追加しましょう。「#KyotoFood」「#JapaneseRamen」「#TokyoEats」のような地域名+料理カテゴリの組み合わせが効果的です。投稿は週2回程度でも十分。大切なのは継続することです。
3. 店内に「SNS投稿OK」の表示を出す
外国人旅行者の多くは、旅行中にSNSへ料理写真を投稿します。「Photo OK!」「Share on Instagram」といった英語の表示を店内に置くだけで、投稿率が上がります。さらに店のInstagramアカウントのQRコードを添えておけば、フォローやタグ付けにもつながります。
4. フリーWi-Fiを提供する
Wi-Fi環境は、外国人旅行者にとって飲食店選びの重要な判断基準の一つです。「Free Wi-Fi」のステッカーを店頭に貼るだけでも入店のきっかけになります。Wi-Fiがあれば、その場でSNS投稿もしてもらいやすくなり、口コミの好循環が生まれます。
5. 写真付き多言語メニューを用意する
完璧な翻訳でなくても、料理名の英語表記と写真があるだけで、外国人旅行者の安心感は大きく変わります。今はスマホの翻訳アプリでも十分なクオリティが出せます。アレルギー情報や食材の説明(例:pork-free, vegetarian)も併記すると、宗教的配慮が必要な旅行者にも対応できます。
国籍別で変えるSNS・プラットフォーム戦略
もう一歩踏み込むなら、ターゲットとする国籍によってアプローチを変えることも有効です。
欧米豪からの旅行者は、GoogleマップとInstagramを中心に情報を収集します。公式サイトの整備やGoogle口コミへの対応が効果的です。
一方、中国からの旅行者は、独自のプラットフォームを使います。大衆点評(中国版食べログ)や小紅書(RED)での情報発信が必要になりますが、最近は中国市場の変動もあるため、まずは英語対応を優先し、余力があれば中国語にも対応するという順番が現実的です。
韓国からの旅行者はInstagramの利用率が非常に高く、ハングルのハッシュタグ対応も効果があります。東南アジアからの旅行者はTikTokの影響力が大きいため、短い動画コンテンツも検討に値します。
まとめ
インバウンド集客の第一歩は、「見つけてもらえる状態」を作ることです。Googleビジネスプロフィールの整備とInstagramでの定期的な発信。この2つだけでも、外国人旅行者の目に留まる確率は格段に上がります。
大きな予算は必要ありません。今日のランチの写真を、英語のハッシュタグ付きでInstagramに投稿する。それだけで、あなたのお店のインバウンド集客は始まります。
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