「秋のインバウンド対策、紅葉の写真をSNSにアップしておけば十分だろう」。そう考えている飲食店オーナーは少なくありません。しかし、秋の訪日客が本当に求めているものを理解していなければ、目の前を通り過ぎる膨大な需要を取りこぼしてしまいます。
でも実は、秋に訪日する外国人観光客の旅行動機を調べると、紅葉よりも「食」が圧倒的な割合を占めているのです。
秋の訪日客とフードツーリズムのデータ
JNTOが実施した訪日旅行者意向調査(2025年秋季)によると、9月〜11月に訪日した外国人の約72%が「日本の食を楽しむこと」を旅行目的の上位3つに挙げています。これは紅葉鑑賞の58%を大きく上回る数字です。さらに、ぐるなびリサーチの調査では、訪日外国人の飲食店1回あたりの平均支出額は秋が最も高く、約5,800円に達しています。夏の約4,200円と比較すると、約38%も高い水準です。
つまり、秋は飲食店にとって「最も単価の高いインバウンド客」が集中する、年間最大のチャンスシーズンなのです。
秋のフードツーリズムで狙うべき3つのポイント
1. 旬の食材をストーリーで伝える
松茸、秋刀魚、新米、栗。日本の秋の食材は海外にない魅力にあふれています。ただし、メニューに載せるだけでは不十分です。「なぜこの季節にしか食べられないのか」「どの産地のものか」「どんな調理法が伝統的か」といったストーリーを、英語メニューや卓上POPで伝えましょう。
2. 「限定感」を演出する
海外の旅行者は「今ここでしか体験できない」ことに高い価値を感じます。「秋季限定コース」「本日の旬魚」といった期間限定メニューは、通常メニューよりも注文率が高くなる傾向があります。
3. ビジュアルファーストの盛り付け
SNSでのシェアを意識した盛り付けは、無料の広告効果を生みます。紅葉をあしらった器、色鮮やかな秋野菜の配置など、視覚的なインパクトを意識してください。
成功事例:大阪の居酒屋チェーンの秋キャンペーン
大阪で3店舗を展開するある居酒屋チェーンでは、秋限定の「Autumn Tasting Course」を導入しました。松茸の土瓶蒸し、秋刀魚の塩焼き、栗ご飯など秋の味覚を一通り体験できるコースを8,500円で設定。各料理に英語の説明カードを添え、食材の背景や食べ方を紹介しました。さらに、人気の海外フードブロガーに体験してもらい、その投稿がSNSで拡散。結果、秋の外国人客数は前年同期比で65%増加し、コース注文率は外国人客の48%に達しました。
今から準備すべきこと
秋のピークに向けた準備は、遅くとも2ヶ月前には始めたいところです。英語メニューの更新、スタッフへの食材知識の共有、SNS投稿用の写真撮影。すべてを完璧に整えてからスタートする必要はありません。完璧より、まず始める。英語の秋メニューを1枚作ることからでも、大きな一歩になります。
インハウスクリエイティブチームが企画・撮影・編集・配信までを一気通貫で対応し、飲食店のインバウンドプロモーションを支援しています。


